英文誌にacceptされた症例報告について和文誌にも報告できますか? Editage Insights2019/08/31(土) - 23:46 New
英文誌にすでにacceptされた症例報告を和文誌にも報告できますか? 図(手術中の写真)もできるだけ同じものを使用したいと考えていますが、その場合、英文誌の許可が必要でしょうか?あるいは少し異なった図を使用するのであれば、許可は特に必要ありませんか?和文誌の編集部からは許可は得ています。論文中には英文誌にpublishされていることは記載するつもりです。
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回答:
別の言語で出版済みの論文の翻訳版を、二次出版として国際英文誌で出版することは可能です。また、その逆も可能です。国際医学雑誌編集者委員会(ICMJE)はこの種の出版について、「許容できる二次出版」としており、他言語での再出版を通じてできるだけ幅広い読者に届ける必要のある論文については、その正当性が認められるとの見解を示しています。
しかしながら、注意すべき前提条件がいくつかあります:
- 双方のジャーナルの編集者から正式な承認を得なければならず、二次出版の責任者となるジャーナル編集者は、オリジナル版のコピーを保持しなければならない。
- 双方の出版時期には、相応のインターバルを設けなければならない。
- 二次出版は、異なる読者層のためのものでなければならず、オリジナル版で示されたデータや解釈を忠実に再現しなければならない。
- 二次出版では、オリジナル版の存在をタイトルで明示しなければならず、タイトルページの脚注でオリジナル版について言及しなければならない。
今回は、症例報告を幅広く伝える目的で和文誌での出版を望んでおられるのだと思います。その意味で、その症例報告書は、珍しい新奇な患者の症例を扱っており、当該疾病の知見を深めるものであると推察します。とはいえ、異なった図を使うかどうかは別として、英文誌からの許可を求めることをお勧めします。和文誌からはすでに許可を得ており、英文誌で出版済みであることを記載するつもりであるとのことですが、重要なのは英文誌からの許可です。許可を取得しないと、重複出版とみなされる恐れがあります。別のジャーナルでの出版が後になって英文誌側で分かり、これが同誌のポリシーに反していた場合、報告書が撤回される可能性があります。そうなれば、あなたの信頼性に傷がついてしまいます。
図については、同じ図を使用する場合は、著作権保持者(通常はジャーナル)からの許可を得なければなりません。異なる図を使うのであれば、元の図のアイデンティティを損なわないようにしなければなりません。
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