興味深いご質問です。新型コロナウイルスによる危機は、ジャーナルでの投稿論文の処理にも影響を与えています。新型コロナ関連の論文については、緊急度の高さから、普段よりも迅速な処理が行われていますが、それゆえに、ほかの分野の原稿が後回しになっている状況が生じていることが考えられます。また、現在は世界中の多くの専門家たちが、さまざまな事柄(通信能力・スペース・プライバシーの問題や、子どもや高齢者やペットのケア)に対処しながら自宅で仕事をしています。こうした状況が、時間管理に影響を与えている可能性があります。さらに、エルゼビア誌のような有力ジャーナルには、この時期新型コロナ関連の論文が数多く投稿されていることから、さらなる負荷がかかっています。
それでも、ジャーナルはワークフローの管理に全力を尽くしています。あなたの投稿原稿についても同様です。‘Under Review’や‘Decision in Process’の段階は比較的早く進んだものの、そこから現在まで止まってしまっているということですが、おそらく新型コロナ関連の混乱によって、編集長(Editor-in-Chief, EiC)はまだ判断を下していないと思われます。
そうした状況を慮って問い合わせを躊躇するお気持ちは、十分に理解できます。しかし、遠慮する必要はありません。一定の時間が経過したのですから、今後の進め方を確認するためにも、原稿の状況を把握したいと願うのはもっともなことです。
したがって、ジャーナルに問い合わせを行なっても問題ありません。礼儀と気遣いを示す意味で(このご質問のように)、今回の危機への対応状況を尋ねてみてもよいでしょう。このような難しい時期のそのような配慮は、ありがたく受け止められるはずです。
状況が良い方向に進展することを願っています!
※新型コロナウイルスによる研究や出版への影響、研究者たちの対処方法についての情報は、こちらのページをご覧ください。
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