一言で答えると、まったく逆です。アブストラクトでは、論文にふさわしいキーワードを使わなければなりません。つまり、アブストラクトは適切なキーワードを探すための恰好の場なのです。アブストラクトにキーワードが1つも見当たらなければ、アブストラクトかキーワードのどちらかに不備があると言えるでしょう。
論文タイトルで使われている単語をキーワードで使わないようにすることには、それなりの理由があります。タイトルの単語は、インデックスに自動的に採録されるからです。つまり、タイトルとは別の単語をキーワードにすることによって、あなたの論文トピックに関する情報を探している人があなたの論文に気づくチャンスが高まるのです。
上記の内容は、MeSH(medical subject headings)用語でも、その他のキーワードでも同じです。MeSHは米国国立医学図書館(NLM)が選んだ用語を集めたもので、医学の幅広い領域に関わっています。これらの用語をNLMが用語集(シソーラス)にまとめ、更新しています。
キーワードについては、以下の記事も参考にしてください:
また、PubMedの論文のレビューを行う場合は、以下の記事が参考になります:
ご質問の概要に基づいた回答は、以下のようになります。
「二重投稿」を心配されているのは、博士論文の一部を母語もしくは外国語ですでに出版していた場合に対してでしょうか。もしそうなら、二重投稿ではなく「サラミ論文」に当たります。これは、出版点数を増やすことを目的に、1つにまとめられるはずの論文から複数の論文を作成するものです。
しかし、今回は博士論文の一部を再構成して別の結論を導くとのことです。出版済み博士論文の視点と結論と比較して十分に異なる内容になっているのであれば、新規の論文とすることが可能です。 1つの博士論文から複数の論文を派生させることは、ごく一般的な行為です。なぜなら、博士論文は複数のトピックをカバーした大きな文書で、ジャーナル論文はトピックを絞った小さな文書と言えるからです。
新しい論文が出版済み博士論文とあまり変わらない場合は、補遺(addendum)として同じジャーナルに発表することを検討しましょう。
具体的な決断を下してプロセスを進める際は、スーパーバイザーやジャーナル編集者にも相談してみましょう。ジャーナルには、投稿前の問い合わせを行うとよいでしょう。