査読プロセスのどの段階にも、人が関与しています。実際の査読の現場で、著者、査読者、ジャーナル編集者は、どのようなことを考えているのでしょうか?査読は、それぞれの立場の人にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?果たして互いの立場を理解し合えているのでしょうか?今回は査読の人間的な側面に注目し、査読が人々の心に呼び起こす感情に光を当ててみたいと思います。
このセッションでは、査読に関わる際の自分の気持ち、互いへの期待、査読プロセスで共感が果たす役割について率直に語り合います。個人的な体験をシェアすることで、査読プロセスに携わる際の個人的、感情的、人間的な側面がくっきりと浮かび上がってきます。
セッションに参加して、著者、査読者、編集者として他者への感度と共感力を高めましょう。
スピーカー
Erin Owens
サム・ヒューストン州立大学(米国)ニュートン・グレシャム図書館教授、アクセスサービス・コーディネーター、学術コミュニケーション図書館員
サム・ヒューストン州立大学ニュートン・グレシャム図書館教授。2007 年から同大学の教員を務める。学術コミュニケーション図書館員として、キャンパス内の学部生から教員までを含む研究者に、学術研究のあらゆるライフサイクルを網羅するアウトリーチ、教育、個別の支援を提供している。著者または共著者として12本以上のジャーナル論文を出版し、学会発表も行なった。図書館学および情報科学分野のジャーナルで査読者を務めた経験も持つ。現在はCollege & Research Libraries編集委員、Research Articles for Evidence Based Library and Information Practice編集者補。
ORCIDの研究者プロフィール: http://orcid.org/0000-0001-9520-9314
Adriana Bankston
カリフォルニア大学連邦政府関係局(米国)主任立法アナリスト/Journal of Science Policy & Governance誌CEO兼発行人
カリフォルニア大学連邦政府関係局の主任立法アナリスト。大学の代理人として議会、行政機関、連邦政府機関との対応を担う。前職では北米神経科学学会のポリシー&アドボカシー担当者として、年次イベントや会議などの特別プロジェクトでスタッフのサポートにあたっていた。カリフォルニア大学での職務に加え、Journal of Science Policy&Governance(キャリアの浅い研究者、エンジニア、政治家をグローバルな科学政策論議でサポートすることを目指す国際非営利組織/査読誌)の最高経営責任者(CEO)兼出版人も務める。STEM Advocacy Instituteのバイオメディカル要員/政策研究調査員、Engaging Scientists and Engineers in Policy(ESEP)連合の運営委員会メンバー。エモリー大学で生化学、細胞および発生生物学の博士号を取得。
Andrea Hayward (モデレーター)
カクタス・コミュニケーションズCommunity部門マネージャー
心理学を学んだ経験を持ち、メンタルヘルスに深い関心を持つ。カクタス・コミュニケーションズでは、研究者のウェルビーイングをサポートする複数のプロジェクトに携わり、研究者の生活を改善するためのソリューションの開発に力を入れている。学術界のメンタルヘルスに関する大規模調査では主導的な役割を果たし、研究者のウェルビーイングに対するオープンな議論と、より良い学術環境に向けた変化のきっかけ作りに貢献した。現在は、アカデミアにおけるいじめに反対する新たなイニシアチブ「THINK Academia」に取り組んでいる。