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「落書き」が脳に効くことが最新の研究で明らかに

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「落書き」が脳に効くことが最新の研究で明らかに

落書きには、脳に良い影響を与える効果があるようです。自由奔放な落書きや芸術活動は、脳の報酬系と繋がっている前頭前皮質への血流を促進し、踊る、笑う、チョコレートを食べるなどの行為中と同じ反応が得られることが分かったのです。

会議や授業中、ついつい落書きをしてしまった経験はありませんか?ドレクセル大学(フィラデルフィア)が発表した新たな論文によると、落書きには、脳に良い影響を与える効果があるようです。この研究によると、自由奔放な落書きや芸術活動は、脳の報酬系と繋がっている前頭前皮質への血流を促進し、踊る、笑う、チョコレートを食べるなどの行為中と同じ反応が得られることが分かりました。


The Arts in Psychotherapy誌に発表された、ギリヤ・カイマル(Girija Kaimal、教育学博士)氏らによるこの研究では、機能的近赤外分光(fNIRS)を用いて落書き中の人の脳の血流を観察しました。実験に参加した26人の被験者の中には、絵心があると自認する人もいれば、苦手という人もいました。被験者には、白紙への落書き、円が描かれた紙への落書き、曼荼羅が書かれた紙への塗り絵という3パターンの活動を行なってもらいました。それぞれの活動は、合間に休憩を挟みながら3分ずつ行いました。


その結果、休憩中よりも落書き中の方が、明らかに血流が活発になっていました。この結果についてカイマル氏は、芸術に取り組むことへの本能的な喜びによるものであると結論付けています。興味深いのは、絵心があると自認していた被験者ほど、塗り絵をしているときの血流が少なかったという事実です。また、落書きによって血流が促されることを示す定量的エビデンスも確認されています。実験の前後に回答したアンケートでは、落書き後の方がよりクリエイティブになり、問題解決能力や発想力が豊かになっている、と被験者たちが感じていることも分かりました。


これらの結果は、落書きに、ポジティブな感情を呼び起こす可能性が秘められていることを示しています。落書きは他者から評価されるものではなく、スキルを競うものでもないため、誰にでも適用可能なセラピーとして活用できるのではないかと期待されています。また、摂食障害のような嗜癖障害の治療法としての道も模索されています。


ソースhttps://doi.org/10.1016/j.aip.2017.05.004

 


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