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「著者の性別・人種・属性によらず、すべての論文を公平に扱わなければなりません」

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「著者の性別・人種・属性によらず、すべての論文を公平に扱わなければなりません」

今週はピアレビュー・ウィークです。カール・シーサー氏(メルボルン大学化学科元教授、現Seleno Therapeutics Pty Ltdディレクター)に、査読に多様性をもたらすためにすべきことについて伺いました。

カール・シーサー氏(Carl Schiesser、メルボルン大学化学科元教授、現Seleno Therapeutics Pty Ltdディレクター)に、査読に多様性をもたらすためにすべきことについて伺いました。


ジャーナルが査読プロセスに多様性(diversity)と包摂性(inclusion)をもたらすためには、公正な査読が保証されていなければなりません。著者の性別、人種、国籍によらず、論文を公平に扱う必要があります。とは言え、ジャーナルは外部の査読者に査読を委託しているため、これを保証することは簡単ではありません。したがって、ジャーナルは査読者に対して、自誌の多様性と包摂性に関する方針を知ってもらうことが重要ですが、これもまた難しいタスクと言えます。


私は一流誌でゲストエディターを短期間やっていましたが、一部の査読者は、筆頭著者が女性の場合に対応を厳しくしていました。また、(皮肉なことに)非英語ネイティブの査読者ほど、非英語ネイティブの著者の英語に批判的であるケースが多く、時にそれがエラーの連鎖につながることもありました。一方で、名のある著者には対応がきわめて優しくなる査読者もいました。


ジャーナルの査読プロセスに多様性と包摂性をもたらす最良の方法は、著者の名前や所属を伏せることでしょう。そうすれば、先述したような一部の査読者が持つ偏見を取り除くことができます。あるいは、より効果的なのは、各ジャーナルが、性別・人種・属性的多様性を持った査読者グループを確保しておくことでしょう。


査読に関するより詳しい情報は、ピアレビュー・ウィーク2018シリーズをご覧ください。


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