査読は学術出版に欠かせないものですが、著者と査読者にとっては、負担のかかるプロセスです。著者は、指摘への対処に苦労し、査読者は、自分の見解をうまく伝えることに難しさを感じています。著者と査読者の間に横たわる溝を埋めるには、どうすればいいのでしょうか?
ピアレビュー・ウィーク2021では、「査読におけるアイデンティティ」がテーマです。この機会に、著者と査読者のアイデンティティが、査読における認識と経験にどのように影響を及ぼしているのかを考えてみたいと思います。そこで、著者と査読者、両方のアイデンティティを持つ専門家の意見を聞いてみることにしました。
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ピアレビュー・ウィーク2021の2日目は、経験豊富な研究者であるErin Owens氏に、査読にまつわるさまざまな実体験を、著者・査読者それぞれの立場からお話し頂きます。著者と査読者がそれぞれどのような経験をしているのかを具体的に知ることで、互いの立場への理解につなげます。また、査読に伴うストレスの軽減に役立つヒントもご紹介頂きます。
「著者と査読者が互いの経験を知り、共感し合うことで、プロセスを改善できるはずです」
このセッションは、以下の理解に役立ちます。
- 著者と査読者の、理解度と期待度におけるギャップ
- 著者として:査読プロセスで査読者が経験していること
- 査読者として:査読に際して、著者の心の中で起こっていること
- 互いへの共感を通して、より優れた著者・査読者になる方法
- 負担を軽減しながら、査読により説得力を持たせ、より協調的・建設的・効果的なものにするためにできること
開催日時: 2021年9月21日(火)23:00 (JST)
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スピーカー
Erin Owens
サム・ヒューストン州立大学(米国)ニュートン・グレシャム図書館
教授/アクセスサービス・コーディネーター/学術コミュニケーション図書館員
サム・ヒューストン州立大学ニュートン・グレシャム図書館教授。2007年から同大学で教員を務めている。学術コミュニケーション図書館員として、キャンパス内の研究者に、研究サイクル全般におけるアウトリーチ、教育に関する個別の支援を提供している。査読付きジャーナルでの(共著)論文出版、州および国内学会での研究発表のほか、図書館学および情報科学のジャーナル12誌で査読者を務めた経験を持つ。大学・研究図書館協会(ACRL)編集委員。Evidence Based Library and Information Practice誌共同編集者。
ORCIDの研究者プロファイル:http://orcid.org/0000-0001-9520-9314
モデレーター
Jayashree Rajagopalan
Researcher.Life(CACTUS)
グローバル・コミュニティ・エンゲージメント部門シニアマネージャー
ピアレビュー・ウィーク2021共同運営委員長
CACTUSのグローバル・コミュニティ・エンゲージメント部門シニアマネージャーとして、研究者向けのコミュニティフォーラムR Voiceの管理を担当。R Voiceが、学問のさまざまな側面についてオープンに議論し、経験を共有し、アドバイス、サポート、知識を交換できる安全なスペースになるよう努めている。学術コミュニケーション業界で10年以上にわたってさまざまな業務に携わる中で、研究者の希望、ニーズ、課題への理解を深めながら、学術出版プロセスのサポートに取り組んできた。エディテージ・インサイトでは、著者のための役立つリソースを執筆していた。