オープンアクセス(OA)ジャーナルで論文を発表することに消極的な研究者が多くいます。その理由として、OAという選択肢があることを知らないこと、OAのメリットに関する知識がないこと、そしてハゲタカ出版社の餌食になることへの恐怖心が挙げられます。OAに関するよくある疑問を、図にまとめました。
[本記事の図は、ヒンダウィ社によって発表されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。]
多くの研究者は、オープンアクセスジャーナルで論文を発表することに消極的です。その理由として、オープンアクセスという選択肢や、そのメリットに関する知識がないこと、そしてハゲタカ出版社の餌食になることへの恐怖心が挙げられます。以下の図は、オープンアクセスに関するよくある疑問に答えるものです。オープンアクセス出版のメリットや、学術出版界でオープンアクセスが重視される理由などがまとめられています。
【オープンアクセス出版のメリットとは?】
・露出が増加
オープンアクセスで出版された論文は、購読型ジャーナルで出版された論文よりも露出が増える:
‐フルテキストのダウンロード数>>> 89%多い
‐PDF版のダウンロード数>>> 42%多い
‐読者数(正味) >>> 23%多い
(ソース:http://dx.doi.org/10.1136/bmj.a568)
・インパクトが増加
オープンアクセス論文は、非オープンアクセス論文よりも1年当たりの被引用数が50%も多いというデータがある。
(ソース://sparceurope.org/oaca_table/)
・新たなスタンダートになりつつあるオープンアクセス
オープンアクセスは、利用者が増えているだけでなく、政府や助成団体が条件として提示するケースも増えている。
2008~2013年の間に、PubMed Centralの非オープンアクセスのコンテンツ数が20%増加したのに対し、オープンアクセスのコンテンツ数は350%増加した。
(ソース:http://www.stm-assoc.org/2015_02_20_STM_Report_2015.pdf)
・研究の民主化
‐オープンアクセス論文は、すべての人が無料で読むことができる。
‐グローバルな発展を目指す上では、情報へのアクセスが鍵となる。
‐貧しい国が豊かな国と同じ情報を得ることができれば、もっとも必要な場所に知識が行き届き、格差の是正につながる。
発展途上国と先進国の科学研究費の格差
‐米国>>> 70億811万3939ドル
‐パキスタン + ルワンダ + ウガンダ + ジンバブエ>>> 67万7833ドル