早稲田大学高等研究所の鈴木正信先生にインタビューをさせていただきました。ご専門は日本の古代史です。英語で論文を書く人がまだまだ少数派の分野でありながら、積極的に英語で情報を発信し、新しいことに挑戦されています。スタンダード英文校正をご利用いただいた感想、また、日本の古代史に関する研究を英語で発表することの意義などについて伺いました。
*聞き手 寺内洋二郎(カクタス・コミュニケーションズ株式会社)
(以下、本文敬称略)
スタンダード英文校正を使う理由
――スタンダード英文校正を利用されて、満足感という点ではどうですか?
細かく見ていただいて、とても満足しています。最初に校正をお願いしたときは、辞書や文法の本を使って一生懸命書いたつもりだったのに、コメントや訂正がたくさんあり、真っ赤になって返ってきて非常にびっくりしました。やはり見ていただいてよかったと思いました。
校正者から意見やコメントをいただける点も、すごくありがたいです。ファイルの中に挿入の形でコメントがたくさん書かれていて、レターも添付されていました。それも形式的なことではなく、中身に踏み込んだコメントでした。
たとえば、aとtheのどちらを使うかなど。自分でいろいろ考えながら書いてはいますが、やはり日本人にはよくわからないところがありますので、ネイティブの方に直していただく必要があると思っています。
私の場合、校正者のコメントで最も多かったのは、代名詞の使い方でしょうか。日本語で書いているときは「これ」「それ」で受けても誤解がないように、特に論文では注意して書いていますが、英語ではよくわからなくなるところがあるので、指摘していただくと助かります。
内容に関しては、先行研究が述べている部分と私の意見を明確に分けたほうがいい、という意見もいただきました。きちんと見ていただけていることがわかって、すごく満足しています。
――論文がよくなるだけでなく、英語学習の点でもメリットを感じてらっしゃるということですか?
はい。私の分野では、英語で発表したり論文を書いたりすることがほとんどないので、英語の勉強は大学や大学院の受験以来でした。いまの職場に移って、英語で論文を書くようになってから改めて勉強しているので、そういう点でもとても参考になります。
――満足度や質に関することで、他にも何か感想はありますか?
たとえば、繰り返し校正者に質問ができる点や、その質問に対する返事を早くいただけることです。また、期日よりもだいたい2、3日早く仕上がってくるのでスピーディーに対応していただけているところもいいですね。あとは、料金と納期がわかりやすくて、急いでいるときはこのコースでいこうとか、今回は時間に余裕があるのでこのコースにしようとか、そういう選択の基準が分かりやすいこと。それと、大学から公費で支払いができる点ですね。早稲田大学アカデミックソリューションの割引も効くので、それもありがたいです。
――プレミアム英文校正ではなく、スタンダード英文校正を主に利用される理由は何でしょうか?
一番の理由は料金が安いということですね。研究費から支払いをしているので、年度末に足りなくならないように、年度途中はできるだけ節約をしながら使いたいということもあって、スタンダード英文校正を主に使っています。あと、私は理系の研究者のように海外の有名な雑誌に投稿するわけでなく、誤りや誤解のないようにしてもらえればよいと思っているので、その点ではスタンダード英文校正で十分だということもあります。
次回は、古代史を研究する意義、英語での情報発信について伺います。お楽しみに!