初めて査読をする人へのアドバイス:査読依頼を受け入れる
査読はボランティア行為であり、金銭的報酬はありません。また、かなりの時間と努力を投資することになる作業です。しかし科学者は皆、科学界の一員として、ジャーナル出版システムがスムーズに機能し続けられるよう互いに助け合うことが求められています。査読は科学出版の基盤を成すものの1つであり、科学論文の質を評価する唯一の方法です。査読は、どのような研究も、公開前に専門家による厳密な審査を受けなければならないとい...
View ArticleOA化を図るジャーナル編集者へのアドバイス/出版界におけるメガジャーナルの役割
ウォルターズ・クルワー(Wolters Kluwer)が発行するジャーナルMedicineの編集責任者であるダンカン・マクレイ(Duncan...
View Articleいわれなき剽窃疑惑への対処法:ケーススタディ
ここ数年、研究者の不正が増加しています。しかし、剽窃等の不正疑惑の発見に熱を入れすぎるあまり、罪のない研究者がいわれのない非難を受けるという問題が生じています。剽窃やデータ操作などの研究不正が疑われる事例を見つけたら、査読者や編集者は、著者の不正を非難する前に、まずは詳細な調査を行うべきでしょう。事例:...
View Articleジャーナルの出版オプション、どれを選べばよい?
Question Description: 論文が受理され、ジャーナルから次のような出版オプションを提示されました。(1) シュプリンガー(Springer) 社のOpen Choiceを通じてOA(オープンアクセス)で出版する(完全なOAジャーナルでない場合のみ) (2) 論文の著作権を譲渡する(OAで出版しない場合) (3) 図のカラー印刷を注文する (4)...
View Articleジャーナルから「研究が新奇性に乏しい」との指摘が。どうしたらいい?
Question Description: あるジャーナルに論文を投稿したところ、ジャーナル編集者から以下のような返信が届きました:「貴論文は次の一文で締めくくられています。『これは、C....
View Article論文掲載後の著作権にまつわるあれこれ
自分で執筆・編集をした論文であっても、一旦ジャーナルに投稿され受理されると、その著作権はジャーナル側が持つことになります。唯一の例外は、OA(オープンアクセス)での出版です。では、自分の論文を再利用したい場合はどうすればよいのでしょうか? [本記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource...
View Article論文の影響度指標の進化を理解する(書評)
研究影響度の指標であるインパクトファクターは、出てくるまでに何ヶ月も何年もかかります。しかも、研究が学術界内外にもたらす影響力のほんの一部しか示すことができません。そこで登場したのが、研究に関するオンライン上での言及に基づいて論文の影響度を示す、オルトメトリクスという新しい指標です。オルトメトリクスについて解説した書籍をご紹介します。あなたの研究が世に出ました。さあ、ゆったりと腰を下ろし(というわけ...
View Article論文の結果に反論がありました。どうすればいい?
Question Description: 半年ほど前に出版した論文の結果に対し、同じ分野の専門家から疑問が提示されました。ある条件にミスがあったかもしれず、結果が完全に誤っている可能性があります。どうしたらいいでしょう?Answer:...
View ArticleFigshare(フィグシェア):研究者とジャーナル向けのデータ共有プラットフォーム
Figshare – A data sharing platform for academics and journals博士課程在籍時に幹細胞の研究をしていたマーク・ハーネル(Mark...
View Article学位論文を修正してジャーナルに投稿しても問題ないですか?
Question Description: 学位論文を修正してジャーナル論文として出版するよう、ある同僚がアドバイスしてくれました。そんなことができるのですか?Answer:...
View Articleあるジャーナルの剽窃予防策:剽窃をした著者への投稿禁止/査読者をメールアドレスで選別
DNA and Cell Biology は、剽窃と偽査読の防止手段として、剽窃のある原稿を投稿した著者に対して3年間投稿を禁止し、所属機関のメールアドレスを持たない査読者の推薦を受け付けない措置をとると発表しました。同誌の編集者は、コピーされた文章が含まれる原稿が大量に投稿されていることが原因だと述べています。DNA and Cell Biology...
View Article学際的研究: 課題、認識、今後の展望
1970年代までの研究は、分野別に行われるものでした。しかし、研究の重点が基礎研究からより大きな問題(例えば気候変動、食料・水危機、公衆衛生など)の解決へと移り始めると、分野の境を超えた学際的な研究が進むようになりました。学際的研究は従来の分野の限界を飛び超えていくため、単独の分野では解決できない問題を解決できると信じている専門家も多く存在します。1970年代までの研究は、分野別に行われるものでした...
View Article参考文献の"et al."の前に置くのは第一著者、それとも責任著者?
Question Description: 引用した論文を参考文献に含める際によく分からないことがあります。"et al."の前に書くのは第一著者(first author)ですか、それとも責任著者(corresponding author)ですか?Answer: "et...
View Articleオルトメトリクスを利用して研究の影響力を示す:ケーススタディ
オルトメトリクスを利用することで、自身の研究への評価や対応を、従来の指標とは違った側面から知ることができます。オルトメトリクスを利用して資金助成機関に自分の研究の影響力を示そうと考えた、ある教授の事例をご紹介します。今回のケーススタディは、Scholastica とAltmetricの共同出版による無料電子書籍、「The Evolution of Impact Indicators: From...
View Article同じデータと方法を使った焦点の異なる論文を、2つの言語で出版できる?
Question Description: 英文ジャーナルに論文を投稿しましたが、査読プロセスが長いため、卒業に影響が出るのではないかと心配で、中国語でもう1本論文を書くつもりでいます。どちらの論文も同じモデルを使用し、方法も似ていますが、一方の論文では結果の応用に重点を置き、もう一方では方法とその改善に重点を置いています。これは二重投稿にあたりますか?Answer:...
View Article初めて査読を行う人へのアドバイス:責任感をもって査読にあたる
査読は大変な作業ですが、学術出版における公正さと整合性の要と言えます。このプロセスが維持されるよう努めることは、科学コミュニティの一員としての義務と言えるでしょう。査読を引き受けることを決めたら、それに伴う責任を理解した上で、原稿を評価して査読レポートを書く際の心構えを学びましょう。以前の記事で、初めて査読を行うときの不安や、査読依頼の受け入れの判断について考えました。査読を引き受けることを決めたら...
View Article序論はどのように書くと効果的?
Question Description: 査読者からのコメントに、こう書かれていました:「この分野で論文を発表したいなら、序論をもっと詳しく書かなければなりません」。査読者に満足してもらえるような序論を書くにはどうしたらよいか、アドバイスをお願いします。Answer:...
View Article故人を共著者に含めてもよいのか?(ケーススタディ)
ある研究論文の著者たちが、異例の事態に直面しました。共著者の一人であった研究者が亡くなったのです。論文はまだ執筆を始めたばかりの段階で、残りのメンバーは、故人を共著者として含めるべきかどうか決めかねていました。論文の準備中に亡くなってしまった故人を、論文の共著者として掲載してもよいのでしょうか。事例:...
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